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結論から言うと、年300万円の売上すべてに2.5%と1.98%が同じ条件でかかるなら、年間の手数料差は15,600円です。ただし、実際に差が出るのは、その料率が適用されるカード売上だけです。現金やQRコードの比率、月額料金、端末代、入金手数料で結果は変わります。あなたの店の決済構成に置き換え、総支払額と運用のしやすさを一緒に見ましょう。

手数料率ごとの年間コスト(年間カード売上300万円の場合)
年間カード売上 3,000,000円 に各料率を掛けた金額 1.98% 59,400円2.20% 66,000円2.48% 74,400円2.50% 75,000円3.24% 97,200円 1.98%と2.50%の差 300万円すべてが対象カードなら年間 15,600円。対象カードが120万円なら 6,240円。

料率の差は、対象となる売上金額に掛けたときに初めて金額になります。

試算の前提と、まず押さえるべき差額

ここでは月商25万円、年商300万円の店舗をモデルにします。2.5%と1.98%は、いずれも対面の対象カードに同じ条件で適用されるものとして比較します。差は0.52ポイントです。

対象となる年間カード売上 2.5%の手数料 1.98%の手数料 年間差額 月平均の差額
300万円 75,000円 59,400円 15,600円 1,300円
150万円 37,500円 29,700円 7,800円 650円
100万円 25,000円 19,800円 5,200円 約433円

重要なのは、年商300万円ではなく、対象カードで決済された金額に掛けることです。例えば、年商300万円でも現金が半分なら、2.5%と1.98%を比較する土台は150万円です。JCBやAmerican Express、電子マネー、QRコードは同じ料率にならないことがあるため、全決済を1.98%で計算してはいけません。

参考として、Squareは年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の事業者に対する主要6カードの対面決済を2.5%と案内しています。STORES 決済スタンダードはVisa・Mastercardを1.98%、JCB・American Express・Diners Club・Discoverを2.38%としています。これは優劣ではなく、比較対象のブランドとプランをそろえる必要がある例です。

現金・カード・QR比率を変えた3パターン

次の表では、カード部分だけに2.5%または1.98%が適用されると仮定します。QRの加盟店手数料はサービス・ブランド・税区分で異なるため、この表では同じQR条件なら両案の差額はゼロとして、カード料率の差だけを示します。

パターン 現金 対象カード QRコード 2.5%の場合のカード手数料 1.98%の場合のカード手数料 料率差による年間差額
A:現金中心の店 60%(180万円) 40%(120万円) 0% 30,000円 23,760円 6,240円
B:決済を幅広く受ける店 40%(120万円) 40%(120万円) 20%(60万円) 30,000円 23,760円 6,240円
C:QR利用が多い店 10%(30万円) 30%(90万円) 60%(180万円) 22,500円 17,820円 4,680円

たとえばテイクアウト中心でQRの利用が多いCでは、カード料率を0.52ポイント下げても差額は年4,680円です。ここで月額3,300円のプランに切り替えると、月額だけで年39,600円です。QRの料率や集客施策、POS機能などに価値を見いだせない限り、カード料率差だけでは回収しにくいケースがあります。

逆に、カード比率が高い美容室や客単価の高い専門サービスでは、対象カード売上が増えるほど差額は大きくなります。月商25万円では小さく見える差でも、同じ比率のまま売上が伸びれば線形に増えます。月ごとに「対象カード売上×0.0052」を出しておくと、プラン変更を検討する基準になります。

決済手段の構成比で、効いてくる料率は変わる
現金 カード QRコード 現金中心の店 60% 40% 幅広く受ける店 40% 40% 20%QRが多い店 10% 30% 60% 料率差0.52ポイントを当てたときの年間差額(年商300万円) 現金中心:6,240円 / 幅広く:6,240円 / QR中心:4,680円

現金・カード・QRの比率が違えば、同じ料率表でも年間コストは変わります。

月額・端末・振込手数料を含めた総支払額

料率比較を実務で使うなら、初年度と2年目以降を分けます。初年度は端末購入や導入費用が入り、2年目以降は月額と変動費の比重が上がるためです。基本式は次のとおりです。

年間総支払額 = 決済手数料 + 月額料金×12 + 端末・周辺機器費 + 振込手数料 + 必要な通信費

年300万円がすべて対象カード決済である仮定で、実在する料金条件を当てはめると、比較の形は次のようになります。これは機能や契約条件を同じとみなす推奨比較ではなく、固定費を加えるとどう見えるかを示す例です。

初年度の例 変動手数料 月額 端末 振込 初年度合計 前提・注意
Square ターミナル+対面主要カード2.5% 75,000円 0円 39,980円 0円 114,980円 年間キャッシュレス決済額3,000万円未満、通常振込を利用する前提
STORES 決済スタンダード+Visa・Mastercard 1.98% 59,400円 39,600円 0円 0円 99,000円 年契約、端末1台無償貸与、自動入金を利用する前提

この例では初年度差額は15,980円ですが、Squareの端末購入は初年度の一回限りである一方、STORES 決済スタンダードの月額は継続します。2年目の端末買い替えが不要なら、前者は75,000円、後者は99,000円という形になります。もちろん、STORES側にPOS・ネットショップ等の機能価値があり、それを使うなら費用の評価は変わります。

振込費用も小さく見えて積み上がります。STORES 決済の手動入金は、振込額10万円未満なら1回200円(税込)です。楽天ペイは楽天銀行以外で1回300円(税別)です。月に何回資金を動かすか、入金を自動化できるかを表に加えてください。

手数料だけで選ぶと失敗しやすい理由

第一に、低い料率の対象範囲が違います。主要カードだけが対象なのか、すべてのカードか、QRや電子マネーは別料率かを確認しなければ、実効料率は分かりません。店舗の決済明細でブランド別構成を見ずに比較すると、見積もりと実績がずれます。

第二に、入金の速さは資金繰りの条件です。Squareの通常入金は、三井住友銀行・みずほ銀行なら翌営業日、その他金融機関なら毎週金曜です。楽天ペイは楽天銀行なら翌日自動入金を選べます。仕入れの支払いが毎週ある飲食・小売では、年額がわずかに低いことより、必要日に現金が足りるかを優先する場面があります。

第三に、端末とPOSの動線です。会計金額の二度打ち、レシート発行、通信切断時の対応、スタッフ教育は毎日の作業です。小規模店ほど、オーナーの作業時間を含めた負担は無視できません。導入前には、返金、取消、締め作業まで実機またはデモで確認しましょう。

売上・手数料・入金の関係と、資金が動く日
お客さまが支払う 10,000円 決済サービス 加盟店手数料を差し引く 支払手数料(経費) 300円 普通預金に入金 9,700円 資金が動くタイミング(例) 売上日 会計・売上計上 締め日 サービスごとに異なる 振込日 翌営業日〜月1回 支払日 仕入れ・家賃・給与 資金繰り表に書くのは「売上日」ではなく「振込予定日と手取り額」 カード・電子マネー・QRで入金日が分かれるサービスでは、手段別に行を分けます。

売上は総額で記録し、入金額との差額を決済手数料として区分します。

向かないケースと注意点

この試算は、料率の差がどのくらいの金額になるかを把握するためのものです。次のような場合は、料率の比較より先に確認すべきことがあります。

  • 年間の対象カード売上が100万円未満:0.52ポイントの差は年5,200円程度です。月額料金や端末代のほうが大きくなる可能性があるため、固定費を先に確認してください。
  • QRコードや電子マネーが売上の中心:カード料率を下げても、これらの売上には同じ料率は適用されません。決済手段ごとの構成比を出してから比較します。
  • 現金比率が高く、キャッシュレス比率が伸びていない:決済サービスの乗り換えより、支払手段の案内や客層の確認が先です。
  • すでに有利な条件で契約している:現在のプランの適用条件(年間取扱高、契約期間、対象ブランド)を確認せずに乗り換えると、条件が悪化することがあります。

注意点

  • 試算に使う売上は、税込・税抜のどちらで管理しているかを揃えてください。
  • 料率は改定されることがあります。契約時の見積書と、実際の明細に記載された手数料を毎月照合してください。
  • 端末の買い替えや解約には、残債、返却条件、契約期間が伴います。料率の差額だけで判断しないようにしましょう。
  • この試算は特定サービスの推奨ではありません。実際に適用される条件は、各社の公式情報と契約書でご確認ください。

よくある質問

年商300万円なら、1.98%のプランに変えるべきですか?

年商ではなく、対象カード売上と固定費で判断します。全額が対象カードなら年15,600円の料率差ですが、カード売上が120万円なら差額は年6,240円です。月額、端末、契約期間を引いた後に残る差で判断してください。

QRコード決済の割合が高い店では何を比較しますか?

各QRブランドの料率と、課税・税抜表示を確認します。カード料率を下げてもQR売上にはその料率が適用されないことがあります。QRブランド別の売上と手数料を別行にして試算するのが確実です。

端末代は年額にどう入れますか?

まずは導入年に全額を入れると、初年度の資金負担を把握できます。複数年使う想定なら、社内の管理上は利用見込み年数で年割りする方法もあります。ただし、故障、返却、買い替え条件は別途確認してください。

入金手数料をゼロとしてよいですか?

サービスと受取口座、入金方法によります。通常振込が無料でも、即時入金オプションや少額の都度振込には費用がかかる場合があります。あなたが実際に選ぶ入金設定で計算してください。

まとめ

  • 年300万円すべてが対象カードなら、2.5%と1.98%の差は年15,600円です。
  • 差額は年商ではなく、対象カード売上に0.52%を掛けて計算します。
  • 総支払額には月額、端末、振込、通信費を加え、初年度と2年目以降を分けます。
  • 決済ブランド、入金日、POS連携、契約条件まで確認してから選びます。

参考リンク