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結論から言うと、小さな店の決済サービスは、最安の手数料率だけで決めないことが大切です。同じサービスでもカードブランド、電子マネー、QRコード、さらに中小事業者向けプランの適用可否で料率は変わります。あなたの店では、直近の決済手段別売上、必要な入金速度、既存POSとの連携、固定費を並べてから比較しましょう。以下の料金・仕様は2026年10月6日に各社公式サイトで確認した内容です。

決済手数料が決まる3つの層
第1層 決済ブランド Visa / Mastercard / JCB / AMEX など 第2層 契約プラン 通常プラン/中小事業者向け/年間取扱高の条件 第3層 決済手段 カード/電子マネー/QRコード あなたの店の 実効料率 全売上に最低料率は掛からない 確認すること 直近3か月の売上を「ブランド別・手段別」に集計し、区分ごとの料率を掛けて合計する

同じサービスでも、決済ブランド・契約プラン・決済手段の組み合わせで料率は変わります。

主要6サービスの料金比較と読み方

まずは、店頭でカード・電子マネー・QRコードを受ける前提で、代表的な条件を整理します。表の「〜」は最低料率であり、対象業種、年間取扱高、契約プラン、審査などの条件があります。QRコードや一部電子マネーは課税扱いの料率があるため、税抜表示かどうかも契約前に確認してください。

サービス 対面カードの主な料率 電子マネー・QRコードの主な料率 月額・端末 入金サイクル・振込
スマレジ PAYGATE 1.98%〜(中小事業者向け、条件あり) 電子マネー3.24%、QR 2.00%〜 端末39,600円(税込)。端末0円の案内もあるため適用条件を要確認 カード・電子マネーは月2回、QRは月1回。振込条件は要確認
Square 対面の主要6カード2.5%(年間キャッシュレス決済額3,000万円未満の条件あり)。条件外は3.25%〜 対面決済全体で2.5%〜と案内 月額0円。Square ターミナル39,980円(税込) 三井住友銀行・みずほ銀行は翌営業日、その他行は毎週金曜。通常振込は無料
Airペイ カード、iD、QUICPayは3.24% 交通系IC・楽天Edyは2.95%(税別)、COIN+は0.99%(税別)、主なQRは2.95%(税別) 初期費用・月額0円。カードリーダーは無償貸与、iPadまたはiPhoneは自店で用意 メガバンク3行は月6回、その他行は月3回。振込無料(ゆうちょ銀行不可)
楽天ペイ(実店舗決済) 中小加盟店向けスタンダード2.20%、ライト2.48%、通常3.24% 楽天ペイはスタンダード2.00%(税別)、ライト2.254%(税別)。交通系IC等2.95%(税別) ライトは月額0円、スタンダードは月額2,200円 楽天銀行は翌日・月1回・月2回を選択でき振込無料。他行は1回300円(税別)
STORES 決済 フリー2.48%、スタンダードはVisa・Mastercard 1.98%、その他主要カード2.38% 交通系IC、iD、QUICPay+、主なQRはいずれも3.24% フリーは月額0円・端末27,720円(税込)。スタンダードは年契約で月額3,300円(税込)、端末1台無償貸与 手動は最短翌々日、10万円未満の振込は200円。自動は翌月20日、振込無料
USEN PAY Visa・Mastercard 2.99%、その他3.24% 交通系IC・QUICPay 3.24%、その他電子マネー3.74%、主なQR 3.24% 導入0円から。月間取扱高50万円以上なら月額0円、10万円未満なら3,980円(税別) 通常はカード月2回、電子マネー・QR月1回。翌日入金は対象・追加条件あり

例えば、月商25万円でキャッシュレス売上が10万円の教室なら、月額があるプランは料率差より固定費の影響が大きくなります。一方、月50万円以上をカード中心で受ける美容室や物販店では、対象カードの料率とPOS連携を同じ条件で比較する意味が大きくなります。端末無料は購入不要を意味する場合と、貸与・契約条件付きの場合があるため、所有権と返却条件も確認してください。

手数料率ごとの年間コスト(年間カード売上300万円の場合)
年間カード売上 3,000,000円 に各料率を掛けた金額 1.98% 59,400円2.20% 66,000円2.48% 74,400円2.50% 75,000円3.24% 97,200円 1.98%と2.50%の差 300万円すべてが対象カードなら年間 15,600円。対象カードが120万円なら 6,240円。

料率の差は、対象となる売上金額に掛けたときに初めて金額になります。

ブランド別・プラン別に手数料を見る理由

キャッシュレス決済は、ひとつの料率ではありません。カードではVisa・Mastercardと、JCB・American Expressなどで料率が分かれることがあります。STORES 決済スタンダードでは前者1.98%、後者2.38%です。楽天ペイは中小加盟店向けのスタンダード、ライト、通常でカード料率が異なります。

また、読み取り方も別です。カードのIC・タッチ決済、交通系ICやiD・QUICPayといった電子マネー、店舗のQRを客が読む方式または端末が読み取るQRでは、加盟店手数料と売上の入金元が異なることがあります。PAYGATEではカード・電子マネーの売上が月2回、QRが月1回です。日々の仕入れを売上入金で回す店なら、QRだけ入金が遅れる前提で資金繰り表を作る必要があります。

料率を見るときは、レシートや管理画面から直近3か月の決済を「カードブランド別」「電子マネー」「QRブランド別」に集計してください。全売上に最安料率を掛けるのではなく、各区分の売上にその区分の料率を掛け、課税の手数料は消費税を含めて支出として把握します。中小事業者向け料率は、年間取扱高や対象外業種、新規加盟店であることなどの条件があるため、適用確定前の試算として扱うのが安全です。

小さな店が選ぶための4ステップ

1. 決済構成を数字にする

現金、カード、電子マネー、QRを金額と件数の両方で出します。客単価が高い整体院はカード料率、少額会計が多いカフェは交通系ICやQRの比率も見逃せません。新規開業なら、近隣店で使われている支払手段と想定客層も仮説として書き出します。

2. 年間の変動費と固定費を分ける

年間コストは、原則として「決済手数料+月額料金×12+端末代の年割り+振込手数料+必要な通信・周辺機器費」です。月額0円のサービスでも端末購入が必要なことがあります。反対に、端末無償貸与でも年契約や返却条件がある場合があります。

3. 入金日を仕入れ・給与の前に置く

料率が低くても、売上が月末まで入らなければ短期の資金繰りには使えません。楽天ペイは楽天銀行なら翌日自動入金を選べますが、他行は1回300円(税別)の振込手数料がかかります。売上を細かく出金する場合は、料率だけでなく振込回数もコストに入れます。

4. 実際の会計動線で試す

既存POSに金額を二度打ちするか、レシートが必要か、テーブル会計や催事に持ち出すかを確認します。PAYGATEはスマレジと連携すると二度打ちが不要で、4G対応端末として単独利用もできます。ただし、スマレジ連携時はWi-Fiが必要です。

向かない店・導入前の注意点

最安料率のプランが、すべての店に向くわけではありません。キャッシュレス売上が小さい店では、月額料金や契約年数が料率差を上回ることがあります。STORES 決済スタンダードは年契約なら端末1台が無償貸与ですが、解約時には返却が必要で、途中解約でも契約期間中の返金はありません。楽天ペイの中小加盟店向けスタンダードは、適用日から2年以上の利用条件があります。

屋外イベントや訪問販売が多い店にも注意が必要です。Wi-Fi専用端末では、店外で安定した通信を別途用意しなければなりません。反対に4G対応端末でも、SIMの有無や月額通信費はプランで異なります。AirペイはiPadまたはiPhoneが必要で、Android端末には対応していません。

また、継続的役務や回数券の前払いは、サービスや加盟店審査によって利用できない場合があります。たとえばPAYGATEは、エステや学習塾などの継続的役務での利用を案内していません。自店の商材、返金対応、分割払いの必要性を申込前に個別確認しましょう。

売上・手数料・入金の関係と、資金が動く日
お客さまが支払う 10,000円 決済サービス 加盟店手数料を差し引く 支払手数料(経費) 300円 普通預金に入金 9,700円 資金が動くタイミング(例) 売上日 会計・売上計上 締め日 サービスごとに異なる 振込日 翌営業日〜月1回 支払日 仕入れ・家賃・給与 資金繰り表に書くのは「売上日」ではなく「振込予定日と手取り額」 カード・電子マネー・QRで入金日が分かれるサービスでは、手段別に行を分けます。

売上は総額で記録し、入金額との差額を決済手数料として区分します。

よくある質問

一番手数料が低いサービスを選べばよいですか?

必ずしもそうではありません。適用できる決済ブランドだけが低料率の場合、実際の平均料率は表の最低値より高くなります。月額、端末、振込、POS連携に伴う費用を含めた年間総額で比較してください。

QRコード決済だけを入れることはできますか?

できます。楽天ペイはQRコード決済のみの導入費用・月額固定費がなく、決済手数料のみと案内しています。ただし、カードや電子マネーを希望する客にも対応するかは、客層と機会損失を踏まえて判断します。

入金の早さはどこを見ればよいですか?

締め日、振込日、対象となる決済手段、登録銀行、振込手数料をセットで確認します。たとえばSquareは登録先が三井住友銀行・みずほ銀行なら翌営業日ですが、その他行は毎週金曜です。

導入後に料率プランを変えられますか?

変更可否や条件はサービスごとに異なります。年間取扱高が条件を超えると中小向け料率の対象外になる場合もあります。契約画面、規約、申込時の見積書に記載された適用開始日と更新条件を保管してください。

まとめ

  • 料率はサービス単位ではなく、カードブランド・電子マネー・QR・プラン単位で比較します。
  • 年額は、変動手数料に月額、端末、振込、通信・周辺機器費を加えて考えます。
  • 入金サイクルは資金繰りに直結するため、仕入れ・給与の支払日と照合します。
  • 端末の無償提供、低料率、翌日入金には適用条件や契約条件があるため、申込前に公式情報を確認します。

参考リンク